中学生の患者さん。二期治療(過蓋咬合 叢生)
2017年01月25日
2017年01月25日
2017年01月25日
当医院の患者さんで、「一期治療は、しないほうがいいという記事を読んだのですが?」と質問を受けました。
一期治療とは、小学生低学年頃の矯正治療です。
答えは、「治療をしたほうがいい場合と治療をしないほうがいい場合があります。」です。
『治療したほうがいい場合』
小学六年生頃になると、噛み合わせ、歯並びが決定します。一期治療をすることで、
1噛み合わせ、歯並びが、ほぼ完全に理想的な正常な状態になる場合。
2歯並びは、多少、問題が残る(100点満点とはいかないが)が、ほぼ合格点(60点)である場合
→その時に、二期治療を追加で行った場合、小さい頃に何もしなかったよりも効果があり、より早く治療が進んだり、短期間で、治療が終えれる場合。
3そのままの噛み合わせだと、歯に余分な力がかかったり、顎の骨の成長が悪い方向へ行ったりする場合
『治療しない場合』
1永久歯が完成する二期治療で、まとめて行っとほうがいい場合
2顎が大きかったり、小さかったり、曲がっていたり、将来的に保険適応の外科矯正になる場合。
そして、これらは、矯正の専門医が『治療する場』『治療しない場合』はしっかりと検査・診断をおこなって決定します。
きちんとした検査とは、レントゲン、模型、写真、顔面写真等です。
そういうことを行わずに安易に矯正治療を行う、歯科医師が日本にあまりにもおおいため、私の先輩たちで、矯正の専門医の先生方が、日本の矯正歯科の質の低下を憂いガイドラインを作成しました。http://www.jso.or.jp/html/aboutjso/guideline.html 結論から言うと、上顎前突は、一期治療をしないほうがいい場合があります。あごの成長を促進させるとか、あまりにも安易で安価な矯正装置には気を付けましょう。また、しっかり検査診断を行わない矯正治療は、気を付けましょう。
日本の矯正歯科の現状は、矯正治療の質が落ちています。
・歯科医師であれば、だれでも「矯正歯科」を標榜できる。
・早期に行われる意味のない矯正治療。
・マウスピースや拡大床による、矯正。
・どんな症例でも「非抜歯矯正でできるかのような宣伝。
などなど
矯正治療は、成長をみる医療なので、矯正医になるためには大学に残りトレーニングを積む必要があります。例えば、6歳の子が、18歳くらいになるまで成長を見る必要があり、時間が必要です。
矯正治療は、矯正専門医のいる医院での治療をお勧めします。
新潟県上越市 かるがも矯正歯科(歯並び 矯正歯科 小児矯正 歯列矯正)院長 新部洋史
2017年01月06日