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経過観察

 
  写真のうちの子は、今4歳です。年中です。乳歯列ですがの反対咬合です。小児歯科が専門の先生は、治療をするかもしれません。私は、矯正の専門医ですので、様子を見ます。乳歯の反対咬合の半数近くは、永久歯の前歯が生え変わる頃に(小学校2-3年頃)自然に治ることが知られているからです。矯正専門の先生は、基本的によほどのことがない限り乳歯の反対咬合は、矯正治療を行いません。 もっと言うと、乳歯と永久歯は、全く別物です。乳歯の咬み合わせを治しても、生え変わりを向かえ、永久歯に生え変わります。

 例えば、上顎前突(出っ歯)の患者さんが、小学校3-5年生頃に来院されるとします。矯正専門の先生は、今治療しても、将来的にッメリットがないと判断し、「今は経過観察です。永久歯がすべて生え変わってから治療します。」とご両親と本人に説明します。 そうすると、この先生は何もしてくれない、ダメだということで、その患者さんは、他の先生のところに相談に行きます。そして、その先生が、矯正の専門医ではなく簡易な装置で治療し、以前よりも咬めなくなったと再度矯正医院に受診して治療を受けます。矯正を専門とする先生や友人と話していると結構、よく聞く話です。
  

 最近、当医院でもそういう患者さんがいました。他の歯科医院で治療を受けたそうです。本人が、「咬めない」ということで当医院に再受診されました。治療した先生が矯正専門かどうかは不明です。口の中を診て見ると、上顎が必要以上に拡大されていて、臼歯部は、ハサミのようにすれ違って咬んでいませんでした。いわゆる鋏状咬合でした。患者さんに聞いてみると、その治療した先生には、歯を並べることと咬むという機能は別問題だと説明を受けたそうです。硬い物をなるべく咬むようにしてくださいと説明を受けたそうです。私は、前医の批判はしないことにしています。、私と考え方の違う先生と議論してもしょうがないからですし、何よりも、確かなのは、患者さんとご両親は、その先生を信頼して、選択して治療を受けたのですから。   なので、今回も明らかにおかしな治療だと思いましたが、黙ってました。そして、患者さんとご両親には申し訳なかったのですが、「治療した先生のところで相談してくださいと。もし、納得できなければ、上越市の他の矯正専門医か、新潟大学病院に紹介状を書きますので、そこで話を聞いてください」とお話しました。
  ガンの患者さんで、その医院が信頼できなくいろんな医院を渡り歩く方を「難民」とマスコミでは言ってますが、この患者さんも「難民」です。今の日本の保険医療制度の下では、国民があまねく平等な医療を受けることを前提としているので、医療の専門化が起こりにくく、患者さんにとってみればその先生が何が専門なのか分からない状態です。もちろん治療を受けるのはその分野の専門の先生に「してもらうのがいいに決まってます。また、患者さんサイドにも、逆にできれば、専門ではなくてもいいから家から近くて通いやすいところに行きたい、治療の質は高くなくてもいいからもっと治療費の安いところでという患者さんの声があるのも事実だと思います。今回思ったのは、「医院を選択するのは、患者さんにしかできない」ということです。

 

 


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診療内容:小児の矯正(6才頃ー10才頃)/永久歯列期の矯正治療(11才頃ー成人)/部分的な矯正治療
唇裂・口蓋裂・唇顎口蓋裂・顎変形症などの外科矯正治療(健康保険適応)/見えない矯正治療(歯の裏側からの矯正治療)
自立支援医療(更生・育成医療)指定機関/顎口腔機能診断施設 ※当院は、歯並びの専門医院です。
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